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​泌尿器科

​夜尿症

「5歳以降で1か月に1回以上、(夜間)睡眠中に不随意に尿を漏らすものが、3か月以上続くもの」と定義されています。5歳の時点で20%程度の小児でみられ、加齢と共に軽快していきますが、小学校入学移行、6歳頃からが治療の対象になると考えられています。夜尿症は基本的には発達とともに解消することが多く、その経過は良好ですが、稀に原因となる別の病気が隠れていることもあります。

夜尿症の原因としては、夜間多尿、排尿筋過活動、覚醒閾値の上昇、発達の遅れ、遺伝的素因などが多いですが、別の病気が隠れている場合は、その病気の治療をしないと治らない場合があります。

 

基礎疾患、併存症がない夜尿症の治療としては、まず生活指導、行動療法を行います。夜尿がない場合は夜間尿量を減らすことを目的として、夕食は就眠2時間前に済ませ、それ以降の飲水は極力制限し、就寝前に排尿を済ませる習慣を徹底するなどを行います。また、夜尿が減少した際などに御褒美をあげるなどもあります。

生活指導、行動療法で改善がない場合は、次の治療として、薬物治療(デスモプレシン点鼻薬、内服薬:夜間尿量を減少させることを目的とします)、夜尿アラーム療法となります。それらで効果がないときは膀胱の過敏性をおさえる薬等で治療をする場合があります。

 

参考:夜尿症 診療ガイドライン2016.診断と治療者,東京,2016.

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